- 作者:竹山道雄(日本の戦争文学作家)
- 発表年:1947年(戦後すぐの作品)
『ビルマの竪琴』は、日本の作家竹山道雄(たけやま みちお)による戦争文学の名作です。太平洋戦争末期、ビルマ(現在のミャンマー)を舞台に、日本軍兵士・水島上等兵の心の変化と、仲間との絆、そして平和への願いが美しく描かれています。
物語は、日本軍の一部隊と共に行動する音楽好きの水島が、戦地で竪琴(ハープ)を奏でる中で、音楽を通じて敵味方を超えた理解と共感を育む姿を描いています。やがて彼は、とある出来事をきっかけに深い葛藤を抱え、自らの生き方を大きく変えていくことになります。
この作品は、戦争の悲惨さだけでなく、「人間とは何か」「本当の平和とは何か」を静かに問いかけてくる珠玉の一冊。小説としてだけでなく、映画化や児童向けにも再構成され、世代を超えて読み継がれています。
静かでありながら深い余韻を残す作品。特に水島が竪琴を奏でるシーンは、読者の心にも響く名場面です。